Quantcast
Channel: 勝又洋のブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 74

若松竜太の勇気

$
0
0

若いころ毎日喧嘩に明け暮れていた私は、先代からよく「プロボクサーの拳は凶器とみなされる」といわれ、「お前のような者にはボクシングは教えられない」と叱られていました。

錦糸町のジムで来る日も来る日もフットワークの練習をさせられていたころです。その後も私の行状はあらたまらず、リングに上がるまでもなくストリート・チャンピオンを目指した「若気の至り」です。

そんなダメ会長とは裏腹に、勝又ジムのA級ボクサー若松竜太が、刃物をもった強盗を捕まえて地元小岩警察の署長さんから感謝状をいただきました。

$勝又洋のブログ
(正義の証。一緒に犯人を捕まえた友人とともに。)


プロボクサーは名作「続・荒野の用心棒」の主人公・ジャンゴのように、二六時中“凶器”を携えているのですが、丸腰のジャンゴたちには二つの勇気が必要であると思います。


ひとつは我慢をする勇気。天才バカボンの“本官(ホンカン)”のようにぶっ放していてはいけません。

$勝又洋のブログ
(のべつ拳銃をぶっ放すホンカン)

“凶器”である拳は誰が何と言っても圧倒的な破壊力をもっています。したがってその“凶器”はリングの上でのみ発揮されるべきです。その意味でプロボクサーたちは、どんなにバカにされようが、どんなに苦しめられようがグッと我慢をする勇気が必要です。

そしてもう一つ。もっと大事な勇気は「悪に立ち向かう正義の心」です。古来、「義をみてなさざるは勇なきなり」といわれますが、人として男として悪に立ち向かう勇気は何にもまして尊いものとされてきました。

敵のパンチを防ぎ避ける訓練をしているボクサーたちは素人の攻撃にひるむことなく正義の行動を完遂できます。(その意味でボクサーが警察官の採用に有利になるというのは理にかなったことです)。

しかしながら、「言うは易し、行うは難し」で、その瞬間に正義の行動を取ることはなかなか難しいと思います。

というのは、その危急の瞬間に的確な判断をもって行動に移すためには、常に正しい心をもっていなければならないからです。

日常生活でこういう場面に遭遇した場合、

①現状を正確に把握して相手の悪事を認識する。(遭遇した状況をとらえて誰が被害者なのか何をすべきなのかを間髪なく判断する必要です。)
②自己の事情(スケジュール等)を顧みずに戦う。(日常生活は多忙を極め、急いでいることが多く、「面倒にはかかわりたくない」という気持ちが先行しがちです)。
③過不足なく現場を収拾する。(いくら相手が悪人であっても、目的は被害者の保護と悪事の制止ですから、その目的にかなった適切な行動が要求されます。)

ことが必要だからです。

したがって、今回、若松竜太が刃物を振り回した強盗犯人を捕まえ警察官に引致した行為は称賛して称賛しすぎることのない快挙であります。


若松竜太。ありがとう!


Viewing all articles
Browse latest Browse all 74

Trending Articles